2025 キング・オブ・ザ・バガーズREPORT/5~チャンピオン最有力候補の#33カイル・ワイマン選手がラグナセカを制覇!!

7月11日から13日にかけての週末、カリフォルニア州モントレーにある「ウェザーテック・レースウェイ・ラグナセカ」にて、シリーズ第7ラウンドと8ラウンドが開催された。キング・オブ・ザ・バガーズは近年、“1開催につき2ラウンド行う方式”を採用しており、今期は全14ラウンドが行われる。前回の「ロードアメリカ」を終えた時点でランキング2位に56ポイントの大差をつけてランキング1位を独走中の#33カイル・ワイマン選手(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)だが、全ラウンドの中で最もテクニカルなサーキットといえるラグナセカでどんな走りを見せてくれるのかファンの注目が集まる!!

土曜日に行われた予選では、1周約2.238マイル、全11コーナーからなるラグナセカで1分27秒524という猛烈なコースレコードを記録し、ポールポジションを獲得したのは#33カイル・ワイマン選手。もはや王者の風格すら漂うカイル・ワイマン選手だが、3周で競われた「ミッション チャレンジ ダッシュ」でも#76ロリス・バズ選手(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)を1.741秒差で破り、賞金を獲得。まさに“波に乗る”#33カイル・ワイマン選手の勢いを止められる者はいないのではないだろうか!?

コースを8周する【ラウンド7】の決勝でスタートから先頭に立ったのは、#33カイル・ワイマン選手と#69ヘイデン・ギリム選手(RevZilla/Motul/Vance&Hines×HARLEY-DAVIDSON)。1周目のコークスクリューで#69ヘイデン・ギリム選手が#33カイル・ワイマン選手をパスしてトップに立ったものの、2周目でギリム選手が駆るマシンにトラブルが発生。コース上にオイルがこぼれてしまったため赤旗中断となった。リスタートでは、#33カイル・ワイマン選手、#76ロリス・バズ選手(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)、#1トロイ・ハーフォス選手(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)、#97ロッコ・ランダース選手(RevZilla/Motul/Vance&Hines×HARLEY-DAVIDSON)がトップグループを形成。#33カイル・ワイマン選手が猛進し、2位との差を0.50秒広げた。その後は#76ロリス・バズ選手と#1トロイ・ハーフォス選手がチームメイト同士で2位を争い、その後ろを#97ロッコ・ランダース選手が追走。最終ラップのコークスクリューで#76ロリス・バズ選手に#1トロイ・ハーフォス選手が仕掛けるも、そのスキをついて#97ロッコ・ランダース選手が3位に浮上。#33カイル・ワイマン選手は2位の#76ロリス・バズ選手に2.059秒差をつけてフィニッシュ。#97ロッコ・ランダース選手は2位と0.083秒という僅差の3位でゴールラインを通過し、今シーズン初の表彰台を獲得した。
MotoAmerica Mission King of the Baggersレース結果~ラグナセカレース1
1位 #33カイル・ワイマン(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)
2位 #76ロリス・バズ(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)
3位 #97ロッコ・ランダース(RevZilla/Motul/Vance&Hines×HARLEY-DAVIDSON)

日曜日に行われた【ラウンド8】では、#33カイル・ワイマン選手がスタートからトップに立ったものの、追走する#69ヘイデン・ギリム選手(RevZilla/Motul/Vance&Hines×HARLEY-DAVIDSON)が「ターン2」で仕掛けて逆転。そのすぐ後ろを#1トロイ・ハーフォス選手(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)と#76ロリス・バズ選手(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)が続く。その集団に4周目から#38ブラッドリー・スミス選手(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)に加わると、#76ロリス・バズ選手と#38ブラッドリー・スミス選手が何度かポジションを入れ替える熱いバトルを展開。しかし5周目に#76ロリス・バズ選手と#38ブラッドリー・スミス選手が痛恨のコースアウト。これによって#97ロッコ・ランダース選手(RevZilla/Motul/Vance&Hines×HARLEY-DAVIDSON)が3位に浮上した。迎えた最終ラップ、#69ヘイデン・ギリム選手と#33カイル・ワイマン選手がともにコークスクリューを下っている最中、ギリム選手のマシンが突然パワーを失い、そのスキをついて#33カイル・ワイマン選手が轟音を立てて追い越し、トップに立つと2位に繰り上がった#97ロッコ・ランダース選手に1.449秒差をつけて勝利!! 3位には#29タイラー・オハラ選手(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)が入る結果となった。

「今日は本当に“忍耐力”がモノをいうレースでした。ヘイデン・ギリム選手は、この週末ずっといい走りをしていただけに、彼にとっては残念な結果になってしまったけれど、昨日と今日のレースで本当の勝利者は彼だったと思います。でも今年、ハーレーダビッドソンチームが素晴らしい成績を残していることは本当にうれしく思っています。何かに一生懸命取り組めば、必ず良いことが起こるもの。だから、我々はひたすら前進し続けるしかないんです」日曜の決勝の後、キング・オブ・ザ・バガーズ シリーズで通算24勝を挙げた#33カイル・ワイマン選手は語った。
MotoAmerica Mission King of the Baggersレース結果~ラグナセカレース2
1位 #33カイル・ワイマン(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)
2位 #97ロッコ・ランダース(RevZilla/Motul/Vance&Hines×HARLEY-DAVIDSON)
3位 #29タイラー・オハラ(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)
14ラウンド中、8ラウンドを終えた時点で、#33カイル・ワイマン(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)は186ポイントとなり、依然としてシリーズポイントをリード。その後を#76ロリス・バズ(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)が110ポイント、#1トロイ・ハーフォス選手(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)が104ポイント、#29タイラー・オハラ(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)が86ポイントとインディアン勢が2位から4位を占拠し、#97ロッコ・ランダース(RevZilla/Motul/Vance&Hines×HARLEY-DAVIDSON)が77ポイント、#38ブラッドリー・スミス(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)が76ポイント、#43ジェームス・リスポリ(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)が63ポイントとなっている。