リアル“下町ロケット”!! アクスルシャフトのカスタムはどれほど効果がある!?
“アクスルシャフト”は、ホイールを支えるとても重要なパーツなのだが、残念なことに多くの人がこれを見落としがち。特にハーレーの純正品はここの精度があまりよくなく、クオリティの高いものに交換するだけで想像以上の効果が見込めるという。そこで「実際どーなの!?」を、プロに聞いてみた。
圧倒的な軽さでホイールが回る“ZERO POINT SHAFT”とは!?
熟練の職人が精密に加工することで、非常に高い精度で“真円”を出していることが特徴。素材にはアクスルシャフトに最適とされるクロモリ鋼の一種、「SCM435H」材を採用。表面処理に3層の特殊メッキを施すことで圧倒的なローフリクションを実現する。写真上がリア、下がフロント用でそれぞれ価格は2万3100円~。
問い合わせ/P.E.O. TEL0742-62-6808 https://www.zeropointshaft.jp
これはZERO POINT SHAFT(左)とノーマルアクスルシャフト(右)の円の精度を表したデータで、比較するとその差は歴然。ガタガタのノーマルに対し、ZERO POINT SHAFTは美しい円を描いていることがわかるだろう。この精度は1/1000mm単位の超精密加工だからこそ実現できるものだ。
上の図はホイールに備えられているベアリングに対して、アクスルシャフトがどう作用しているかを示したもの。精度が極めて高いZERO POINT SHAFT(左)はベアリングの中心にピタッと収まるが、ノーマル(右)はズレが生じている。これによってベアリングの性能を極限まで引き出すのだ。
ZERO POINT SHAFT(上)とノーマル(下)を実際に手に取って表面を触ってみると、明らかな違いを体感できる。ザラつきがあり、指にひっかかりを感じるノーマルのシャフトに対し、ZERO POINT SHAFTはまるで赤ちゃんの肌のようにスベスベ。つまり、それぐらい精度が高いのである。
超スベスベなZERO POINT SHAFT
ノーマルはザラザラしている……
で、交換するとどんだけ変わるの!?
さて、このZERO POINT SHAFTをハーレーに取り付けるとどんな効果が得られるのだろう。実際に数多く装着した実績のある「エイト モーターサイクル」の代表、田島さんに話を伺った。
「そもそもハーレーは、アメリカで設計され、作られているバイクです。それをそのままの状態で日本で走らせても合わない部分がある。それを知らずに乗り続け、結果ハーレーのことがイヤになってしまう人も少なくないんです。でも、少し手を加えるだけでとても楽しい乗り物になるんです」
「ウチではハーレー歴の浅いお客さんに対し、愛車を楽しくするための4つのカスタムを推奨しているのですが、中でもコストパフォーマンスが高く、評判がいいのがこのアクスルシャフトです」
そのメリットも最も際立つのが、取り回しが軽くなることだという。
「車体を押して動き出す瞬間が軽くなるので、わかる人はスグに気がつくようです。あと、またがったまま両足を着いてバックさせるのが軽くなったという感想もよく言われます。ホイールが軽く回っていることは、乗っていてもわかるほどで、走行中にクラッチを切っても、そのイキオイがまったく死なず、ス~ッとどこまでも進んでいきます。前後で換えれば、よりその効果がわかりやすいですね」
1 アクスルシャフト
車体の取り回しやすさや安定感が向上する
2 前後のサス
フロントブレーキの利きがよくなるほか、乗り心地が向上する
3 シート
ゲル素材採用のシートに交換することで、おしりの痛みを解消する
4 EFIチューニング
低回転域を調整することで“ガコガコ感”と“熱さ”を緩和する
シャフト交換で取り回しが軽くなる!!
ZERO POINT SHAFTの恩恵がわかりやすいのが車体の取り回し。ホイールベアリングがスムーズに回転するため、“動き出しの瞬間から”圧倒的に軽くなる。特に重量級のツアラーであれば、なおさらその効果はわかりやすいハズだ。
シャフト交換で車体がシャキッとする!!
高い精度のシャフトに交換すると車体の剛性がアップし、カーブでの安定感が向上。まるでサスを交換したぐらいの効果を感じる人もいるという。もしもカーブが曲がるのが怖いを感じるなら、まずはアクスルシャフトを交換してみるのも有効な手段といえるだろう。