ハ―レー乗りの定番、ライダースジャケットの基礎知識 その2
ライダースジャケットは、その源流であるフライトジャケットの名残や、バイク乗りが必要とする機能を採り入れていくことによって、独自の進化を遂げた。そのため、他のアウターにはないような独特な作りになっていたり、ライダースならではのパーツが付いていたりする。それらがもつ意味を紐解いていこう。
ライダース用語を知っておこう
①ムートンファー
羊の革を毛がついたままなめした「ムートン」を首の防寒、保温のためにエリに取り付けたもの。多くの場合、取り外しが可能になっている
②エポレット
もとは軍服の肩章を付けるためのものだったが、ライダースでは、事故でクルマの下などに入りこんでしまったライダーを引っ張り出すときのグリップとして使うなどの役割をもつ
③ライニング
着用したときに革が直接肌に当たらないようにする裏地のこと。ウール生地やサテン、綿が入ったキルティングなどの肌触りのいい生地を選ぶのが基本だ
④前立て
フロントの合わせの部分。ここが二重になっているものをダブルブレスト、一重のものをシングルブレストと呼ぶ。ライダースのシングル、ダブルの名称はここからきているのだ
⑤カフス
ソデ口のこと。ライダースではファスナー仕様になっていることが多いが、スポーツジャケットやジージャンタイプなどはボタン仕様になっていることも多い
⑥アクションプリーツ
ソデの付け根や背中の中央に設けられた折り目のこと。ハンドルを握るために腕を伸ばしたときに、窮屈さを感じることなく楽に動けるようになっている
⑦キドニーパッド
舗装されていなかった道を走行する際の振動などによって、腰を痛めるのを防ぐためのキルティングパッド。ライダースの背面、腰の部分に装備されている
⑧キドニーベルト
キドニーパッド同様、振動によってキドニー(腎臓)を痛めないように腰をしっかりとホールドする。パッドはなくてもベルトは備えているジャケットも多い
次回はさらにマニアックなライダース用語を紹介していく。