【バネ下軽量化の最終兵器】カーボンホイールの効果って!?
昨今はハーレーカスタム業界においても、“スピードクルーザー”を代表に、走りの性能を追求したパフォーマンス重視のカスタムが注目を集めるようになった。中でも一歩先行くユーザーから熱視線を集めているのがカーボン製のホイールだ。
カーボンホイールで運動性はどれほど高まる!?
バイクの運動性を向上させるなら常識とされているのが、サスペンションから下にある部品の軽量化。中でも特に重たいのがホイールで、これが回転すると「ジャイロ効果」を生み、元の位置(垂直)にとどまろうとする力が働く。ところが、これを軽量なホイールに換えるとジャイロ効果が軽減し、運動性が飛躍的に向上するのだ。レースの世界ではマグネシウム合金を鍛造化した“マグ鍛ホイール”が一般的だが、さらなる軽量化を追求したものがカーボン製。事情通はカーボンに換えるとどれぐらい効果があるのか興味津々というワケだ。
上に紹介している車両は、三重県にあるカスタムショップ「サニーサイドガレージ」のデモ車両。2019年モデルの“ストリートボブ”をベースに前後サスをオーリンズに交換。さらにBST製のカーボンホイールを装着している。同店のカスタムビルダー須川さんはこれでサーキットを走りまくっているという。
どれぐらい軽くなるの!?
バネ下の軽さが、運動性向上のキモであるワケだが、カーボンホイール化でどれほどの軽量化を実現できるのだろうか!? そこでサニーサイドガレージの協力のもと、BST製カーボンホイールと純正ホイールの重さを比較してみた。
フロント:ノーマルから約3.1kg軽量化を達成!!
Wディスク仕様のBSTホイール【サイズ:19×3.0j】を計測したところ約4.1kg。純正は約7.2kgあるので、交換すれば3.1kgの軽量化を達成する。※純正とBST製、ともにベアリングとディスタンスカラーを含んだ状態で計測
リア:ノーマルから約4.2kgの軽量化を達成!!
BSTホイール【サイズ:17×6.0j】を計測したところ、約5.2kg。純正は約9.4kgで交換すれば約4.2kgの軽量化を達成する。前後合わせれば7.2kgも軽量になる。※純正とBST製、ともにベアリングとディスタンスカラーを含んだ状態で計測
◆◆◆品質基準が厳格な航空部品を手がけていた「BLACK STONE TEK(BST)」社が作る高品質なハーレー用カーボンホイール。当然軽いが、軽量化のために限界まで削り落としているのではなく、重いハーレーの車重に対応させるべく、強度とバランスが十分に考慮された作りとなっている。もちろんJWLの刻印も入っているため安心感は高い。価格は35万円~(1本)◆◆◆
純粋に車体を軽量化するならマフラー交換もオススメ
ノーマルから約10.4kgの軽量化を達成!!
BST製カーボンホイールを取り扱っているサニーサイドガレージによるオリジナルマフラー(SSGオリジナル レーシング チタン エキゾースト 価格28万6000円)。軽量なチタンを採用し、ステーを含めたマフラーの重量はわずか3kgと、圧倒的に軽く仕上げている。装着すれば重量マスの集中にも貢献し、運動性も高めることができる。何度もテストを繰り返したというだけに、2500回転から一気にふけ上がる気持ちいいフィーリングを実現。