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カスタムショーの祭典「JOINTS 2025」を総ざらい!! ~ショベルヘッド編その1~

ハーレー ショベルヘッド カスタム JOINTS ジョインツ 2025

毎年春に開催される日本を代表するカスタムショー「JOINTS」。今年は4月13日に「ポートメッセ名古屋」にて行われたのだが、当日はあいにくの雨になったにも関わらず約1万人が来場した。展示される車両のレベルが高いこともあるが、いかにこのショーが注目されていることことがわかるだろう。そこで、会場展示されていたハーレーの中でも、今回は人気の高い「ショベルヘッド」に的を絞って紹介しよう。

昨年(2024年)に開催された日本で最大級のカスタムショー「HOT ROD CUSTOM SHOW」で栄光の「BEST OF SHOW MOTORCYCLE」を獲得した宮城県は仙台市の「アスタリスク」製作のショベルヘッド。旧いインディアンを彷彿とさせるリーフスプリングタイプのフロントフォークやカスタムテック製のドラムブレーキなど特徴的なフロントまわりや繊細に作り込まれた細部のディテールワークも目を引くが、最初からこのカタチだったかのようなバランスのとれたスタイルは見事というほかない。

東京は江戸川区にある「フェイテック」が手がけた1968年モデルのアーリーショベルは、「Gasser(ギャッサー)」と呼ばれるホットロッド味あふれる1960年代のドラッグレーサーや当時のポップアートを好むオーナーの趣向に合わせて、その世界観からそのまま飛び出してきたかのようなチョッパーを製作。ごく自然にまとまった見た目から、一見純正フレームベースかと思ってしまうが、実はフレームから製作したフルスクラッチという驚異の一台だ。

山梨の「バイクガレージ ココロ」が製作したフルスクラッチショベル。エンジンはパットケネディ製のスプリットロッカーをモチーフに上部をスケルトン仕様にしたロッカーカバーを独自に製作。オイルラインも当然ワンオフで製作したものだ。フレームは同店の黄金比が落とし込まれ、走行安定性を考慮したディメンションであることはもちろん、アールとエッジを織り交ぜた美しいディテールが特徴。削り出しパーツによる「ニュースクール」なムードと、昔ながらの「フリスコ」のエッセンスを違和感なく融合させた点も見事な一台だ。

日本のみならずアメリカのショーにも出展し、数々のアワードを獲得してきた大阪のチョッパー専科「リボルト カスタムサイクルズ」のよる4速フレームを生かしたチョッパー。コフィンタンクにフロントフォークは8インチオーバーという硬派なチョイスだが、オーナーはなんとこれまでに「スポーツスター」や「ツインカム」を乗り継いできたという女性!! 何度も店に足を運んでもらい、ポジションやパーツチョイスなど綿密な打ち合わせを行って丁寧に製作したという。その甲斐あって4速フレームながら、それを感じさせない見事なチョッパーに仕上がっている。

フロントは23インチ、リアに18インチホイールを組み合わせてメリハリあるシルエットを作り上げたのは広島の「サトマリ モーターーサイクル」。フレームまでブルーで塗り上げたカラーリングにホワイトとオレンジのスポーティなラインが映える。

名古屋の「プライドロックモーターサイクル」が製作したフリスコチョッパーは、シングルダウンチューブのフレームを使って非常にスリムに仕上げられた一台。スムージングされた外装パーツや絞り加工を施したマフラーなど、細部に至るまでこだわられている。

上と同じ「プライドロックモーターサイクル」によるショベル。こちらはフレームや外装パーツにモールディングを施したほか、シートやグリップにフリンジを付けるなどの装飾が印象的。ロングフォークが誕生する前の時代のチョッパーを彷彿とさせる一台だ。

東京は足立区にある「ウラウズモーターサイクル」によるショベリジ。スリム化されたスプリンガーフォークや複雑に取り回されたエキゾーストパイプなど見どころは多いが、フレームの溶接痕も美しくスムージングされており、細部まで妥協せずに作り込まれている。

メッキ仕上げとしたフレームにリジッドサスとロングフォークでチョッパーらしいフォルムを構築し、曲げのないハンドルや超小ぶりなタンクで硬派なショベルを作り上げたのは「イエローモーターサイクル」。シンプルな色使いもクールだ。

岐阜県にある「フェザーモーターサイクル」による趣きあるショベリジ。高い位置に備えたステップとプルバックハンドルでコンパクトなポジションを生み出しつつ、ブレーキにはパフォーマンスマシン製をおごるなど、単に雰囲気だけはなく、しっかりと走りも楽しむことも追求した仕上がりだ。

上と同じ「フェザーモーターサイクル」による一台はトレイシーボディに換装された1973年モデルの“サバイバー”。CCI製のディッシュホイールなど、いまや貴重な当時モノのパーツが数多く装着されている点も非常に気になるところだ。

中国から出展した「LS.モーターサイクル」による一台は、シングルダウンチューブ、かつリアにはプランジャーサスを備えたフレームをワンオフで作り上げた力作。タンクからシートまで一体となったトレイシーボディ風の外装など、見どころも盛り沢山!!

リアサスを備えたチョッパー製作に定評のある横浜の「クリブモーターサイクル」。独創的な造形を与えた外装&フレームをスムージングして仕上げる“モールディングチョッパー”は同店が得意とするスタイル。この車両はスプリンガーフォークを備えた最新作だ。

徳島県にある「マッドラウトモーターサイクル」によるリジッドフレームのショベル。ハイマウントされたステップにハイパイプという王道のフリスコスタイルながら非常にバランスよくまとまっているのはさすが。大人っぽい雰囲気のペイントも好印象な一台だ。

上と同じ「マッドラウトモーターサイクル」による一台。こちらはモールディングされたリジッドフレームに存在感あるシッシーバー、そして味わい深いフレイムスなど1970年代のリアルな雰囲気が漂うチョッパーに仕上げられている。

いにしえのボードトラックレーサーからインスピレーションを受けた「インフィニティ」による“BTシリーズ”の新作。極限までスリム&コンパクトにまとめたボバースタイルに、いにしえのレーサーを彷彿とさせる色使いとレタリングでハーレーのヒストリーさえも想像させる仕上がりだ。

18インチのリアホイールを採用することで存在感あるロングフォークチョッパーに仕上げたのは山口県の「バドロータスモーターサイクル」。サイケなペイントも車両の雰囲気によく似合っている。

京都にある「ホットスパイス カスタムス」による過激なフリスコチョッパー。極限まで幅を詰めたハンドルにヒザを抱えるようなポジションを生み出すハイマウントステップ、さらに小ぶりながら非常にシャープな形状のコフィンタンクなど、他人と差がつく個性的なディテールを盛り込みながらも自然なシルエットに落とし込んでいるあたりはさすが!!

リアまわりをガッチリと補強したドラッグレース用マシンのようなフレームを採用した「ヘッジホッグ」のコーンショベル。異様なまでのロー&ロングなフォルムがド迫力の一台だ。

上と同じく名古屋にある「ヘッジホッグ」によるショベリジ。オーソドックスな王道チョッパーのシルエットながら、マニアをも唸らせるタンクやリアフェンダー、そしてマフラーなどの作り込まれた造形美が只者ではない雰囲気を醸し出している。

ディテールを見ていけば定番のチョッパー的手法でまとめられているのだが、長さのあるリアショックに18インチのリアホイール、そして大きく反り返ったリアフェンダーによって、どこかオフロード車のような雰囲気も漂わせる個性的な一台は、千葉県の「モーターサイクル パンデミック」が製作。実にユニークなチョッパーだ。

ヴィンテージから現行モデルまで幅広く取り扱う大分県の「サティスファクション」が手がけたショベル。ユニークなヘッドライトナセルやタンクをはじめとした外装パーツの息をのむメタルワークはもちろん、エンジンまわりの作り込みもとても個性的だ。

京都の「ホットチョップ スピードショップ」が手がけたショベル。「できるだけ普通っぽく乗りやすい一台を」というオーダーで製作したそうだが、フロントフォークを径33mmから35mmに変更してハンバーガードラムをセット。さらに、シンプルなミッドコントロールやタンクのマウント方法などで、オーセンティックながらも飽きのこない一台に仕上げられている。

愛知県にある“バイク整備工場”、「ジョウリンエンジニアリング」が製作した一台。エンジンなどの重整備を得意とする同店だが、ワンオフパーツなどの用いたカスタムもお手のもので、こんなにクールなチョッパーの製作にも対応する。

宮城県は仙台にある「セブン モーターサイクル」が手がけたアーリーショベルは、フレームと外装をスムージングして極めてシンプルに仕上げつつも、後方に向かってシュッと伸びたリアフェンダーなどで個性的に仕上げている。余計なものがいっさいない、非常にクリーンな一台だ。

愛知県でナックルヘッドからショベルヘッドまでのヴィンテージを販売する「モ―トワイド」による一台は、ロングフォークによってフロントが大きく持ち上がったシルエットとヤレ感が特徴的なチョッパー。コフィンタンクとそれに入れられたグラフィックなど、何ともいえない味わい深い雰囲気を醸し出している。

「モ―トワイド」が展示したもう一台はアーリーショベルベースのクリーンなチョッパー。厚みのある白いキング&クイーンシートに同じく白いグリップを合わせて、個性的なサイケ調のペイントとのコントラストが際立たせている。一度見ればとても印象に残る一台だ。

熊本の「ザ キングス パフォーマンス」は希少なヴィンテージパーツを多数ストックするほか、当時のバイカーが手を入れ、そのままの姿を現在も留める「サバイバーチョッパー」の魅力を発信しているショップ。それだけに展示したアーリーショベルもストーリーやヒストリーをビンビンに感じさせるものだ。

こちらも「ザ キングズ パフォーマンス」のコーンショベル。極めてシンプルかつ王道といえるスタイルながら、自然な経年変化から歴史的な重みがムンムンに漂う。すべてのディテールに魂が宿っているかのような、いつまでも眺めていられる一台だ。

1950~1960年代のカーカルチャーからインスピレーションを受けたカスタムをモーターサイクルに落とし込む滋賀県の「ハマンズカスタム」が製作したショベルヘッド。ヴィンテージカーに通ずるシックなカラーリングと、流れるようなボディーワークとのマッチングが秀逸!!

立体的な造形のタックとリアフェンダー、リジッドフレームに沿うような形状のマフラーなどで絶妙なバランスで仕上げられたショベルも上と同じく「ハマンズカスタム」によるもの。異なるスタイルではあるが、どちらのショベルにもしっかりと同店らしさが息づいていることがわかるハズだ。

超絶ナローな車体とコンパクトなポジションで、これぞ「ラック モーターサイクルズ」のチョッパーと思わせる仕上がりのアーリーショベル。シンプルながらも細部まで隙のない作り込みはさすがのひと言だ。

京都の「グレーシア インダストリー」によるコンパクトなショベル。セミダブルクレードルタイプのシンプルなフレームやワンオフのオイルタンク、極限までコンパクトにまとめたタンクとリアフェンダーでシンプルながらもインパクトある一台に仕上げた。

愛知の「グリースモーターサイクル」によるコーンショベル。4速フレームを生かしながらもネック角を変更するなどでノーマルとはまったく異なる超ロー&ロングなシルエットを構築。そのほかタンク&リアフェンダーには、独創性あふれる造形のものを製作し、唯一無二の個性を演出している。

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