【トライジャ】が進める新しいカスタムスタイルの提案

今年、トライジャが各地のモーターサイクルショーでお披露目した車両が注目を集めている。オフロードモデルのようなパイプガードで全身を覆われた無骨な雰囲気のCVOロードグライドは、これまでにないスタイルの新しいジャンルとして今後確立すること間違いなし!
text&photo/D.Katsumura 勝村大輔
問い合わせ/トライジャ TEL072-970-3110 https://trijya.com/


東京モーターサイクルショー

名古屋モーターサイクルショー
今年は3月の東京モーターサイクルショー、4月の名古屋モーターサイクルショーに連続して出展。会場では数多くの車両を展示していたが、やはりこのロードグライドCVOが注目を集めていた
今回はこの春各地で開催されたモーターサイクルショーにトライジャが出展し、すでに話題騒然となっているカスタムを紹介しよう。
人気の「般若バー」やジキル&ハイド製マフラーを装着した24年式のCVOロードグライドなのだが、特に注目を集めていたのは、カウルやバッグの外側に張り巡らされたアウターガードだ。
オーストラリアの「カンガルーバー」や、かつて日本でもハイリフト四駆の世界でポピュラーだった「猪狩りバンパー」を彷彿させるパイプ状のガードをカウルの外側に備えることで、流麗なボディラインが魅力の現行型ツアラーが無骨でワイルドなイメージに大変身。いままでありそうでなかった勇ましいスタイルで、これまでのツアラーユーザーとは異なる人たちからも注目されており、新たなカスタムジャンルとなりそうだ。
展示していたのはプロトタイプで、現在細かな仕様変更を重ねている最中。より装着精度の高い取り付け方法への変更や、補助輪との同時装着ができるように3Dスキャナを使用してクリアランスを再調整するなど、細かなブラッシュアップをすることで、製品化に向けた改良が行われている。
車体にジャストフィットするアウターガードを製作
アウターガードは、フェアリングを保護するフロント部分とサドルバッグを保護するサイド部分に分けられる。いずれも頑丈な極太のパイプを使用しており、実際のガード機能もかなり高い。また般若バーなどのアイテムとの親和性も高く、今後注目のスタイルとなりそうな予感。




補助輪を取り付けるための方法を模索中
アウターガードを装着したCVOロードグライドは、一度イベントでお披露目したものの、その後再びバラバラにして、細部の仕様変更をしている最中。実はアウターガードの形状から、補助輪を同時装着した際に若干車輪がパイプの一部に干渉する箇所があることが判明した。そこで3Dスキャナで計測してクリアランスを考慮したデザインに修正。取材時は試作品をこれからさらに改良していく段階だった。

3Dスキャナで計測した数値だけでなく、実際の車両を前にして何度も検討を重ね、修正点やブラッシュアップすべきポイントを探っていく。ときにはBOSSも加わって最終的な形状を探る議論が何度も行われていた

実際にプロトタイプを車体に取り付けて、各部の改良点を検討していく。アウターガードはできるだけボディ近くを沿っているほうがカッコイイが、近すぎても万が一の際に接触してしまう可能性がある。まさにトライ&エラーの繰り返し

問題箇所は3Dスキャナを使って計測データをPCに取り込み、修正デザインをCAD上でも検討していく

実際に補助輪を装着して上下させてみると、格納時にガードパイプの一部と接触してしまう。この干渉を避けるため、アウターガードの取り回しを若干変更するというのが主な変更点。すでに大まかなプランはできあがっているそうだ