1. HOME
  2. カスタム
  3. コラム
  4. バイク
  5. 独自の感性でバイクシーンを盛り上げる「基本的に僕らは高年式ハーレーが好きなんです」

独自の感性でバイクシーンを盛り上げる「基本的に僕らは高年式ハーレーが好きなんです」

アメリカンヘリテイジの象徴といえるハーレーダビッドソン。日本のハーレーダビッドソンムーブメントをけん引するトレンドリーダーたちのハーレー愛をひも解くことで、「なぜハーレーじゃなきゃダメなのか」「なぜこのモデルなのか」「何にこだわるべきなのか」が見えてくる。

今回紹介するのは、若い世代から支持を集めている「BLACK PARADE(ブラックパレード)」の豊田亮平さん。経営するショップ「オーナードライフ」には、彼の感性に共感した人たちが集まり、バイクに乗る仲間も自然に増えていったという。そんな流れのなかで生まれたのが「ブラックバード」。ハーレーのカスタムだけでなく、ウエアやアクセサリーなど、統一したブランドイメージでハーレー業界に新しい風を吹き込んでいる。

スピードクルーザーが若い世代に響いている

現行モデルのオーナーの間で、いま最も旬なのは“スピードクルーザー”というカスタムだ。このルーツは本場アメリカのモーターサイクルクラブのメンバーたちの間で定番となっていた、走りのポテンシャルを高めるカスタムであり、かつてはマニアックなジャンルだった。しかし、いまはコレがカッコいいと人気を集めている。

こうしたカスタムを見て、初めて「ハーレーってカッコいいじゃん」と感じる、若い世代のバイク乗りも増えている。名古屋でアパレルブランド「ブラックパレード」を展開する豊田さんは、そんな若者たちを代表する存在。ハーレー乗りにとって馴染み深いベストを合わせたコーディネートが基本だが、上下まっ黒のウエアに身を包み、足元にはナイキのスニーカー。被るヘルメットは機能性の高いフルフェイスと、独自のスタイルでハーレーにまたがる。

「僕の周りって、バイクをすごく綺麗にする人ばっかなんですよ。着ている物もそうで、スニーカーをすごく大事に履いたり、ウエアも買ったときのパキパキ状態のまま着たりっていうのが主流です」

ブラックパレードのイーグルをモチーフにしたロゴも、直線的なカチッとしたデザインで、彼らの価値観にマッチしている。

ハーレーディーラーとタッグを組み、カスタムのプロデュースも積極的だ。乗っているロードグライド スペシャルも、いま進行中のプロジェクトで、ツアラーの新しいスタイルを提案したもの。バイクシーンを盛り上げたいという強い想いが彼を突き動かしている。

好きなものをクロスカルチャーで提供するうちに生まれた「ブラックパレード」

名古屋は大須にあるバイカーウエアを扱うショップ「スクーター」でアルバイトをしていた19歳のとき、豊田さんは周囲の影響を受けてハーレーを手に入れた。それは1984年モデルのショベルヘッド、FXSBだ。

「でも、壊れるからイヤだと手放して(笑)。ちょうどそのころ、スーパースポーツでスタントやウイリーをする人が目立っていたこともあって、『国産のフルカウルにストリート系ブランドのステッカーを貼ったらカッコいいんじゃないか』と思ってスーパースポーツに乗り換えたんですよ」

しかし1年も乗らず、「やっぱりハーレーがいい!」と選んだのは、ビューエルだ。その1年後、現在も所有するダイナに乗り換えた。

その後、25歳で独立し、自らのショップ「オーナードライフ」をスタートする。BMXやスケートボード、ずっとやっていたバンド、そしてタトゥーなど、豊田さんの好きなものをクロスカルチャーで提供したいというのがコンセプトだ。ショップには自然とバイクも集まるようになり、加えてストリート系のスタイルでバイクに乗れる服がなかったことから2015年、28歳のときにオリジナルブランド「ブラックパレード」をスタートした。メインロゴのイーグルも印象的だが、円を描く矢印の中央に稲妻を配したマークにもこだわりがある。

「実はセルボタンのマークです。ハーレーに限らず、コレってすべてのバイクが採用しているマークなんですよ。バイクにまたがって走り出すときに絶対押すものだし、エンジンがかかるとテンション上がりますよね。ブラックパレードを着たときも、同じようにテンション上がってくれるとウレシイなぁと思って使っているんです」

9年乗り続けている愛車は今もカスタムを継続中

飽きっぽい豊田さんが9年も乗り続けている1999年式FXD。エンジンは排気量を拡大、足まわりもスクーデリアオクムラでチューニングしたフロントフォークと、ハイパープロ製リアショックで走れるマシンに仕上げた。現在はリニューアルするべくカスタム中。

クールな雰囲気でムーブメントを仕掛ける

豊田亮平さんが手掛けるブラックパレードのホームページをのぞくと、黒いウエアに黒いバイクで夜の街を疾走する映像が流れるなど、徹底してビジュアルで訴えかけてくる。豊田さんが営むオーナードライフ店内には、オリジナルブランドのアパレルを展開するなど、満腹感が漂うハーレー業界に風穴を開けてくれるのではと、期待を抱かずにはいられない。

【DATA】
●BLACK PARADE(ブラックパレード)
TEL:052-898-4658
URL:http://www.blackparadejp.com

(出典:『CLUB HARLEY 2019年5月号』

関連記事

NEW

2月号
Vol.283

カッコいいガレージの実例集!!「ハーレー乗りの秘密基地」

1月13日発売

新着記事

オススメ記事

ランキング