【チャレンジ企画】外装のキズ、タッチアップペンで直せる!?
私(クラブハーレー編集部アメミヤ)の愛車は1984年式のXR1000。ボロボロというほどではないが、旧いモデルだけあってそれなりにくたびれている状態だ。幸い(?)ズボラな性格なので、それほど気にしていないのだが、中には“こりゃヤバい”と感じる部分もある。それがリアフェンダー端のキズ。自宅に停めている際、私の奥様が自転車をぶつけてしまい、地金が出るほどのキズが入ってしまったのだ(涙)。しかし、タッチアップペンで修復しようにもXR用の専用塗料など存在しない。いったいどうすれば!?
ガリった塗装面を何とかしたい
コレが私のXR1000だ。主に毎日の通勤で使用し、雨天時でも乗るため決してキレイな状態ではないものの、汚ない! というレベルでもない(と思っている)。よ~く見ると年式相応の“ヤレ”があるって感じ。しかし保管中に自転車をぶつけたダメージは大きく、リアフェンダーには下地の鉄が見えてしまうほどの立派なキズが! 早急に処置をしないとスグにサビてしまいそうだ!!
専用のタッチアップペンなど存在しない!
こうした“ガリキズ”は、タッチアップペンで補修するのが一般的だろう。これが高年式のモデルだったなら、純正はもちろん、社外メーカー製の専用のタッチアップペンを入手できる可能性が高いが、私のような旧車はもちろん、スペシャルペイントを施したカスタム車であれば、かなり難しい。でもある日、ピーンと閃きました!!
プラモデルなどを製作する際、何色かを混ぜ合わせて色を作ることがあるのだが、これを実車に応用できるのではないかと思いついたのだ。さすがに模型用の塗料をそのまま使うのは問題ありそうだが、クルマ用のタッチアップペンなら耐久性もありそうだし、何よりクルマ用は色が豊富。100%コピーは難しくとも、近い色を作ることは可能なハズだ!
近い色のタッチアップペンを購入
私のXRに近い色といっても、クルマ用のタッチアップペンは同系色のガンメタであれ、種類豊富でかなり悩む。そこで、私のスマホに収めていた愛車の写真を頼りに近い色を探す。いわば、調色するための基本となるベース色だ。そのベース色に加え、明るめのシルバーと、暗いブラックを購入。シルバーとブラックもさまざまな種類があるのだが、ベース色と同じメーカーであるニッサン用、そして目指すXRの色はメタリックであるため、メタリックカラーを選んでみた。
厳密にいえば、純正色は光の加減によって赤身がかって見えたりと、とっても複雑。そんなワケで完全に再現するなど到底無理な話である。でも、明らかに異なる色でも恥ずかしい。というワケで、近い色になったらいいな、という“軽~いノリ”で選ぶことが大切かも。
【実証】タッチアップペンの調色は、実際できるのか!?
複数のタッチアップペンを混ぜて使ったなんて話、周りで聞いたことないけど実際どうなの? というワケで身をもってチャンレジしてみた!!
まずは下地を作る
塗装は下地作りが重要。タッチアップペンで塗る面積が小さいからと妥協しないことが大切だ。汚れた状態のまま塗装することは絶対NGなことはもちろん、サビている場合には、サンドペーパーなどを使ってしっかりとそれを落とす。また、塗装面に油分がついていると上手く塗料がのらないので、しっかりと脱脂しておく必要があるのだ。
純正カラーと見比べながら色を配合する
最初はベース色に対して、どの色をどれぐらい混ぜればいいのかまったく見当もつかない。こればかりはやってみなければわからないので、とにかく混ぜてみることに。
結局よくわからん! ということで塗ってみた
色を配合してみたものの、塗ってみないことにはまったくわからない。というワケで塗装開始。塗り始めた瞬間、これは上手くいったぜ! と思ったものの、塗り終わって客観的に眺めてみると明るすぎる気が。そこでもう一度調色し、再度塗ってみた。ちなみに私の場合は塗る面積が大きかったため、マスキング作業は省いたのだが、キズが小さく塗料がハミ出してしまいそうなときには、マスキングテープを使うといいだろう。
コンパウンドで磨いてツヤを出す
塗装して完成ということにしてもよかったのだが、塗装した面積がそこそこ大きいためだろうか、ツヤがなく、若干筆ムラも気になる。そこで、丸一日乾燥させてから、コンパウンドで磨くことにした。
完成!!
いろいろあって色味が変わってしまった気がするが(汗)、これにて完成。結果としてコンパウンドで磨く作業は省いてもよかったかも……!? しかし、それはそれでツヤがなく満足いかない仕上がりになったかもしれない。また、結局3回も塗っているため、塗膜がかなり厚くなってしまった。色を塗り直すときには、シンナーで落としてから塗装する方がキレイに仕上がるような気がする。しかし、この仕上がりにはおおむね満足だ。