【スポーツスター カスタムファイル】ヴィンテージの雰囲気を、信頼性の高いエボで再現
もともと「アイアン」と呼ばれている、エボリューションエンジン以前のスポーツスターに乗りたかったが、旧車だけに日常の足として使うことに不安を抱いていたオーナーのために、信頼性の高いエボリューションエンジンの2001年式「XL1200S」をベースにヴィンテージ調にカスタムされた一台。
大きなプルバックハンドルに始まり、Kフレームモデルを彷彿とさせるバディシート、さらにはリアホイールをノーマルの16インチから18インチへと大径化することで、ヴィンテージモデルのようなシルエットを実現している。オーナーは大まかなイメージだけを伝え、あとは「オールドスピードファクトリー」に任せたというが、まるで本物の旧車かと思うほどに見事な出来栄えだ。
旧車っぽさに拍車をかけているのがハンドルまわりの表情である。XL1200Sの主張が大きな純正メーターは、小ぶりなスピードメーターのみに変更してフロントフォークわきに移設。大きく手前にプルバックしたハンドルはもちろん、スイッチなどもシンプルなモノに変更したほか、ミラーの取り付け方法にもこだわっている
Kフレーム時代のスポーツスターを彷彿とさせる白いバディーシートに交換。バックレストもヴィンテージな雰囲気をさらに強調している。レザーのほどよいヤレ感もあいまって、まるで本物のヴィンテージスポーツスターのようだ
リアフェンダーを支えているストラットやテールランプもヴィンテージ風デザインのモノに変更。18インチ化したリアホイールやバックレストを備えたバディシートと合わせて、リアまわりの表情から“エボスポーツ”っぽさは微塵も感じられない
オーナーが気に入っているというのが、このシーソータイプのペダル。つま先でペダルを持ち上げるという行為から解放されるため、ブーツが傷みにくいというのもポイント。黒い塗装仕上げのタイプしか入手できなかったため、わざわざサンドブラストで黒い塗装を落としてから取り付けたという
【DATA】
取材協力:オールドスピードファクトリー
TEL052-355-6306