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スピードクルーザーに乗ることで、より過熱した走行性能へのこだわり

アメリカンヘリテイジの象徴といえるハーレーダビッドソン。日本のハーレーダビッドソンムーブメントをけん引するトレンドリーダーたちのハーレー愛をひも解くことで、「なぜハーレーじゃなきゃダメなのか」「なぜこのモデルなのか」「何にこだわるべきなのか」が見えてくる。

今回紹介するのは、多岐にわたるハーレーのカスタムを手掛ける「VIDA MOTORCYCLE(ヴィダモーターサイクル)」代表の大久保卓也さんのハーレー偏愛歴。実際に走り込みながら追求したのは、スピードクルーザーならではの走行性能だった。

ハーレーとの出会いは高校生のとき

現在カスタムのいちジャンルとなっているスピードクルーザーが注目され始めた2010年ごろ、ダイナやFXRに派手なソウルペイントを施し、ウイリーやバーンアウトなど、アクロバティックな乗り方をする集団「アンノウンインダストリーズ」の動画が注目を集めた。ヴィダの大久保さんもこの映像を見て影響を受けた一人だ。

「ちょうど下取りで入ってきたFXRをどうカスタムしようか考えていたときに、この動画を知ったんです。ノーマル然としているのに個性的でかっこよく、純粋に走りが楽しめることに惹かれました」

そもそも大久保さんとハーレーの出会いは高校生のとき。近所で見かけたショベルリジッドの音に衝撃を受けたのが最初だった。その後19歳で限定解除をし、初めてのハーレーとなるスポーツスターを手に入れる。しかしこのバイク、いつもどこかが壊れていて、まともに乗れた記憶がないほどだったという。このときに自分でカスタムをしたことがきっかけとなり、カスタムビルダーの道へと進んでいった。

そして2006年に独立し、旧車チョッパーをはじめ、高年式車や社外エンジン、フレームを使ったフルカスタムなどを手がけてきた。そんな大久保さんの転機となったのが、ちょうど前述の映像と出会ったころ。魂を込めて作ったカスタムが完成し、達成感とともにハイテックカスタムの限界を感じてしまったという。そんなときに、スピードクルーザーを知り、のめりこんでいく。

スピードクルーザー本来の楽しみ方を模索

スピードクルーザーに力を入れ始めてから、多くのオーダーを受け、精力的にカスタムを進めていった。そんななか、モアパワーを求める声が多くなり、大久保さん自らも2000㏄超えの社外エンジンを組んだスピードクルーザーに乗り、よりショップのイメージを定着させていった。しかし、エンジントラブルが多く、本来の走りが楽しめるスタイルからは遠ざかってしまったと感じ、ハイパワー化するスピードクルーザーに疑問を持ち始めたころ、ローライダーSが発売となる。少しイジってやるだけでスピードクルーザーになると、すぐに購入を決めた。

「ベースとしては申し分なかったですね。外装をメインにいろいろイジっていくにつれて気づいたのは、より快適に楽しく走ることの重要性だったんです。自分のローライダーSにカウルやサドルバッグを付けて、数百キロのテスト走行をしていると、走行風やフロントの振れが気になってくる。その解決のカギは足まわりにあると思って、いろいろと試していくことで自分なりの答えが出てきた気がします。このことに気づけたのはローライダーSのおかげですね」

スピードクルーザーを突き詰めた一台


発売してすぐにローライダーSを手に入れた大久保さん。気になるパーツを取り付け、実際に走り込むことで、良し悪しを検証した。大型のウインドシールドやポリスサドルケースといった外装を付けたときに、高速でも不快な振れが起きないようにさまざまな方法を試すことで、全体にバランスがいい、ヴィダが考えるベストなスピードクルーザーが仕上がった。

大久保が手さんが手掛けるハーレーは多岐にわたる


大久保卓也さんが代表を務めるヴィダモーターサイクルは、もともとはロングフォークチョッパーがメインだったが、高年式モデルや社外エンジンを積んだモデルなど、幅広い種類のハーレーを手がけてきた。現在はスピードクルーザーのイメージが強いヴィダだが、得意とするのはオールドスクールからハイテックチョッパーまで多岐にわたる。

【DATA】
●VIDA MOTORCYCLE(ヴィダモーターサイクル)
TEL:093-223-0701
URL:http://vidamotorcycle.jp

(出典:『CLUB HARLEY 2019年5月号』

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