CVOファミリーってどんなハーレー? 2020年モデルや特徴、カスタムなど徹底紹介
高品質な純正パーツをふんだんに使い、最新のラグジュアリー装備とスクリーミンイーグル製のハイパフォーマンスなエンジンパーツを搭載する、全ラインアップの中でもっともプレミアムなファミリーがCVOだ。ハーレー自身がプロデュースするこのスペシャルマシンの生産は、本社工場の中でも熟練した職人のみが行っており、毎年台数限定で販売されているという、まさにプレミアムなモデルである。
CVOファミリーの特徴
ハーレー本社の熟練職人が組み上げる特別なカスタムモデルだ!
愛車をカスタムすることもハーレーの楽しみのひとつで、ハーレー社は創業当時からさまざまな純正オプションのパーツを開発してきた。現在も毎年数多くの純正P&A(パーツ&アクセサリー)をリリースしており、オーナーの好みに合わせてさまざまなスタイルにモディファイすることができる。そんな豊富な純正パーツや、新たにデザインされたオリジナルのカスタムパーツ、ハンドペイントで仕上げた外装を使って生産されるのが、CVO(カスタム・ビークル・オペレーション)ファミリーだ。CVOは、熟練の職人が2人1組になり、専用の生産ラインにおいて手作業で組み上げられている。採用されるパーツはその時代の最新の技術を盛り込んだ物ばかりで、後にスタンダードになるパーツがいち早く組み込まれていることも少なくない。エンジンもハーレーのレーシングパーツブランド「スクリーミンイーグル」のパーツを使ってパフォーマンスをアップしており、排気量は全ラインアップの中で最大。2018年モデルから117ci(1923㏄)のミルウォーキーエイトが搭載されている。
最初のCVOはFXRだった
<FXR3(1999)>
最初のCVOは1999年に発売されたFXR2とFXR3で、1994年型を最後に生産が終了していたFXRスーパーグライドを復刻する形で誕生。ハンドメイドのカスタムペイントや、高級感のあるパーツが盛り込まれている。
エンジンもスペシャルな物に!
<FLTRSEI(2000)>
<FXDWG2(2001)>
2000年からはスクリーミンイーグルのハイパフォーマンスなエンジンパーツが組み込まれるようになり、ルックスだけでなく走りについてもスペシャルに進化。カスタムの流行を採り入れたスタイリングにも磨きがかかった。
日本へは2002年に初導入された
<FLHRSEI(2002)>
初めのうちはアメリカのみで販売されていたCVOが、2002年からは日本へも導入を開始。最初のモデルはロードキングがベースのFLHRSEIスクリーミンイーグル・ロードキングで、ハーレーダビッドソンジャパンにとって初のEコマース(電子商取引)商品として75台が限定で販売された。
後にスタンダードになるスタイルを生み出す
CVOは限定生産のカスタムモデルだけに、その時代の流行を先取りして、後にスタンダードになるスタイルも数多く生み出している。例えば2004年のFLHTCSEは、ウルトラのツアーパックを取り去ったスタイルで、後年に発売されるストリートグライドの先駆けになっている。また2013年に登場したCVOブレイクアウトは、翌年からソフテイルとして販売され、現在ではハーレーを代表する大人気モデルになっている。
ストリートグライドの先駆けだ
<FLHTCSE(2004)>
2000年頃からツアーパックを外し、ローダウンサスと低いスクリーンを装着したカスタムが流行。それを受けて作られたのがこのモデルで、2006年に発売されたストリートグライドに引き継がれた。
ブレイクアウトはCVOから始まった
<CVOブレイクアウト(2013)>
2013年モデルとして登場したCVOブレイクアウト。その現代的で個性溢れるカスタムスタイルが多くのファンに受け入れられ、2014年からはスタンダードなソフテイルモデルとしてラインアップされるようになった。
最新のパーツをいち早く採り入れている
その時代の最高級パーツをふんだんに採用しているCVOには、まだ一般化していない最新システムやパーツが搭載されることが多い。例えば、現在人気のL字型エアクリーナーや、LEDヘッドライト、キーレスシステム、車載オーディオにMP3プレーヤーを接続するラインを標準装備したのはCVOが最初。こうした実験的なパーツを使えるのは、熟練工がすべて手作業で生産しているからだ。
<CVOロードグライドウルトラ(2011)>
<CVOロードグライドカスタム(2012)>
<CVOロードグライドカスタム(2013)>
市販量産車としては世界初のLEDライト
今では主流になりつつあるLEDヘッドライトを標準装備したのはCVOが世界初。クラシカルなスタイルだが、その装備は常に最先端なのだ。
バイク用ナビを標準で装備した
オプション設定だったナビゲ-ションシステムを、専用ステーを使って標準装備。今ではナビが搭載されているバイクは多いが、その先駆けはCVOだった。