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レザージャケット、革別エイジング実例

革によってかなり違う! レザー別エイジング

ハーレー乗りのユニフォームというべきレザージャケット。クタクタに着込まれた革ジャンは、こなれたハーレーバイカーを演出する最高の小道具。遮風性やプロテクション効果もあり、バイカーを不意のアクシデントから守ってくれる心強い相棒だ。大抵の人は、革ジャンを選ぶ際、ダブルやシングル、エリ付きやスタンドカラー等々、デザイン重視で選んでいる人が多いと思うが、これからは、もう一歩踏み込んで「革の種類」で選んでみてはいかがだろうか? 革が違えば、着心地も変わるし、何より着込んだ先に現れる「エイジング」も、革によって風合いが異なる。

ホースハイド

光沢感のある美しい変化が楽しめる

1930~’40年代のモーターサイクルジャケットやフライトジャケットによく使われていたのが馬革/ホースハイド。そのため当時のジャケットをモチーフにしたモデルには、馬革が採用されることが多い。牛に比べると強度は若干劣るものの、柔軟性に優れ、薄いため加工しやすい特徴がある。馬革を使用したジャケットは多少値が張るが、着込むほどに光沢感も現れ、美しいエイジングが楽しめる。馬の臀部のみを使った革を「コードバン」と呼ぶ。

Before

After

ステアハイド

多くの革ジャンに採用される王道レザー

一口に「牛革」と言っても、牛の年齢や性別によって呼び方が変わる。牛の胎児の革を「ハラコ」、生後6カ月以内の仔牛の革を「カーフ」、生後6カ月から2年くらいの牛の革を「キップ」、生後2年以上経った去勢済みの雄牛の革を「ステアハイド」、生後2年以上で出産経験のある雌牛の革を「カウハイド」、生後3年以上で去勢されていない雄牛の革を「ブルハイド」と呼ぶ。中でも、肉厚でワイルドなシボ感のステアハイドは人気が高い。

Before

After

シープスキン

柔らかく軽い着用感で、女性にもおすすめ

一般的に羊革を「シープ」、生後1年以内の子羊の革を「ラム」と呼ぶ。薄く、独特のシボがあるのがシープスキンの特徴だ。他のレザーと比べて繊維の絡みが緩めで、引っ張り強度などはやや劣るが、中に空気を含むため、馬や牛に比べ、暖かい。しっとりと柔らかい感触で着用感も軽く、動きやすいので女性にも人気が高い。シープスキンの毛を残した状態をムートンと呼ぶ。

Before

After

ゴートスキン

独特のシボが全体に走るツウ好みの革

革の厚みは比較的薄いが、強度に優れ、きめ細やかな繊
維質を持つため、レザージャケットに使用されることが多い山羊革。その代表格が、アメリカ海軍航空隊で採用されていたG-1だろう。また、1930年代のスポーツジャケットにも、ゴートスキンはよく使われていた。独特の細やかなシボが見られ、成長した山羊の革を「ゴートスキン」、子山羊は「キッドスキン」などと呼ばれる。

Before

After

ここでは、馴染みのある代表的な革「馬・牛・羊・山羊」をピックアップした。革とはなめしや仕上げ、色の入れ方などでエイジングは異なってくるため、ここで紹介したのはあくまで目安。しかし、動物によって、醸し出す風合いやシボ感、繊維の詰まり方や重量は違うので、きっと参考になるはずだ。ただし、誤解しないでほしいのが、決して「革による優劣はない」ということ。いろんな革ジャンを実際に見て触って、自分好みのレザーを見つけ出してほしい。

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