2025 キング・オブ・ザ・バガーズREPORT/1~そもそもどんなレース!?

いま、アメリカのハーレー乗りから熱い視線を集めているレースが「MOTO AMERICA MISSION FOODS KING OF THE BAGGERS」だ。これに出場するマシンは、“バガーズ”の名のとおりにサドルバッグを備えたツアラーを改造したもの。そのベースマシンは「ハーレーダビッドソン」と「インディアン」がほとんどを占める。言い換えれば“ハーレーVSインディアン”のガチンコレースで、どちらが勝ってもおかしくない、まさに手に汗握る接戦を繰り広げており、これがとにかくアツいのだ。

人々の心を掴んでいる理由は、アメリカの伝統あるメーカー同士のバトルということだけではない。普段は堂々と快適な旅を楽しむためのツーリングモデル、いわばアメリカ人にとって最も身近なモデルを駆って、ゆらゆらとバッグの付いた車体を暴れさせながらコーナリングする豪快さで多くの人を魅了しているのだ。そんなエキサイティングな姿がウケ、いま西海岸を中心にこのレーサーのような「パフォーマンスバガー」と呼ばれるカスタムが流行しつつある。このレースに端を発し、新たなカルチャーが根付き始めているのである。すでに2025年シーズンは開幕しており、全14戦が開催される。今後はレース結果も本webサイトにてレポートしていくのでお見逃しなく!
【2025 MotoAmerica Mission Foods King Of The Baggers スケジュール】(※各週末2レース開催)
3月6~8日:デイトナ・インターナショナル・レースウェイ
5月2~4日:ミシュラン・レースウェイ・ロード・アトランタ
5月30~6月1日:ロードアメリカ
7月11~13日:ウェザーテック・レースウェイ・ラグナセカ
8月15~17日:ミッドオハイオ・スポーツカーコース
9月12~14日:サーキット・オブ・ジ・アメリカズ
9月26~28日:ニュージャージー・モータースポーツパーク
今シーズンはH-Dファクトリーチームから3名が参戦!!

「HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET」ファクトリーレーシングチームは、今年で参戦5年目の#33カイル・ワイマン選手と参戦2年目の#43ジェームス・リスポリ選手に加え、「Moto GP」でも活躍していたイギリス人ライダー、#38ブラッドリー・スミス選手の3名体制で2025年シーズンに挑む。
「このレースには、とても才能のあるライダーと、驚異的なスピードを誇るバガーモーターサイクルが参戦しており、今年もファンにとって素晴らしいレースが展開されるでしょう。経験豊富なレーシングライダー、ブラッドリー・スミス選手が新たにチームに加わり我々もとても楽しみにしています。カイル選手、ブラッドリー選手、ジェームス選手による3人体制は、間違いなくいままでで最もダイナミックなチーム。レース優勝と2025年のチャンピオンシップタイトル獲得を目指します」と、H-D社のレーシングディレクター、ジェイソン・ ケール氏の意気込みも十分だ。

ライダー3人が駆る2025年シーズンの「ロードグライド」は、「スクリ―ミンイーグル ミルウォーキーエイト131パフォーマンス クレート エンジン」を搭載。さらに「スクリ―ミンイーグル×オーリンズ」のリモートリザーバーリアショックをはじめ、チタンエキゾースト、レースタイヤ、軽量なボディワークを装備したスペシャルモデル。また、今年から「DYNOJET RESEARCH Inc.」がチームのパートナとして新たに加わり、ますますエキサイティングになること必至!!
ライダーの気合いも十分!! 2025年シーズンに期待が高まる

#33 カイル・ワイマン
2021年シーズンにシリーズチャンピオンを獲得。昨シーズンは全18戦中6勝、7回表彰台に上り、総合ポイントランキング2位という結果を残したエースライダー。
「この『HARLEY-DAVIDSON×DYNOJETファクトリーレーシングチーム』で走れることは私にとって夢のようなこと。5シーズン目もこのチームから参戦できることをとてもうれしく思います。今シーズン、チームとして常に最高の結果を出せるよう努力しています。再び栄光の“#1”をミルウォーキーに持ち帰る日を楽しみにしています」

#38 ブラッドリー・スミス
2006年からプロレーサーとして活躍し、GPレースの全4クラス(125/Moto3、Moto2、MotoGP、MotoEワールドカップ)で表彰台を獲得したベテラン。MotoGPの最高峰クラスでは8シーズンにわたって、「モンスター・テック3ヤマハ」、「レッドブルKTM ファクトリー レーシング」、「アプリリア レーシングチーム」から通算119戦に出場。2024年には「スーパーバイク世界選手権」に参戦している「BMWモトラッド モータースポーツ」チームでテストライダーを務めた。
「このチームに迎え入れられたことをとてもうれしく思います。アメリカでレースすること、そして『キング・オブ・ザ・バガーズ』に参戦できることにとてもワクワクしています。このクラスは過去4年間で大きく成長し、ハーレーダビッドソンとそのファクトリーライダーたちは、素晴らしいバイクを作り上げるために素晴らしい仕事をしてきました。私自身が培ってきた知識と経験を、2025年、そして2026年シーズンの優勝に活かせることを願っています」

#43 ジェームス・リスポリ
2023年は「VANCE&HINES×HARLEY-DAVIDSON」チームから参戦し、シリーズランキング2位を獲得。昨シーズンからはファクトリーレーシングチームより参戦し、4回の表彰台を獲得、シリーズランキング6位でフィニッシュと好成績を残したフラットトラックレース出身のライダー。2025年シーズンは「HARLEY-DAVIDSON×DYNOJETファクトリーレーシングチーム」のテストライダーとして活動しながら「デイトナ」や「ロードアメリカ」などのサーキットで開催される一部のレースに出場する予定だ。
「今シーズンもH-Dファクトリーチームに参加できて本当に興奮しています。昨年とは少し役割が変わりますが、ハーレーがチャンピオンシップを獲れるよう、テストライダーとして最高のデータを提供できるように全力を尽くします。また、ワイルドカードレースでは勝利を狙います。また『カイル ワイマン レーシング』から『スーパーフーリガン ナショナル チャンピオンシップ』に参戦するので、こちらのタイトルを狙っていきます。この新たな挑戦にもワクワクしています!」