ハーレー エンジンの構造や歴史、魅力などを徹底解説
現行ハーレーのエンジンは3種類
ハーレーの魅力は何といってもその乗り味にある。それを生み出しているのはエンジンに他ならない。現行機種(2019年モデル)のハーレーには、エンジンを走行風で冷やす空冷の「ミルウォーキーエイト」、「エボリューション」と、冷却液で冷やす水冷の「レボリューションX」の全3種類がある。
パワーにモノをいわせてスピードを楽しむというよりも、豊かなトルクを活かして、大股走りで地面を蹴り飛ばすように加速するのがハーレーらしい乗り味。これは、すべてのエンジンに共通して貫かれているテイストなのだが、その味の濃さや性格がそれぞれ異なっている。だからこそ、自分のフィーリングに合ったモデルを選びたいところだ。
ミルウォーキーエイト(MILWAUKEE-EIGHT)~「これぞハーレー」な鼓動感を生み出す伝統のOHVエンジン~
ビッグツインと呼ばれるハーレーの主力モデルに搭載されるエンジン。排気量は107(1745cc)、114(1868cc)、117(1923cc)の3種類があり、CVOファミリーをはじめ、スペシャルな要素の高いモデルに排気量の大きなエンジンが搭載される。ひとつのカムでOHV方式という、伝統的なメカニズムを採用しているのが特徴。ドコドコとした鼓動感が存分に味わえる、ハーレーらしいフィーリングが魅力だ。
<搭載ファミリー>
「ソフティル」「ツーリング」「トライク」「CVO」
エボリューション(EVOLUTION)~高回転型のスポーティなエンジン~
スポーツスターファミリーに搭載されているエンジン。ビッグツインと同じOHV方式だが、4つのカムを備え、素早く軽快に吹け上がるレスポンスのよさが魅力。排気量は883ccと、1200ccがラインアップ。また、エンジンとミッションを一体型としているため、車体を小ぶりにすることができることも特徴。適度な車格による扱いやすさと、軽快に回るエンジンを求める人におススメである。
<搭載ファミリー>
「スポーツスター」
レボリューションX(REVOLUTION X)~ハーレー史上、最もビギナーに優しいエンジン~
2015年に日本に導入されたエントリー向けモデル、“ハーレーダビッドソン ストリート750”のために開発されたエンジン。 冷却方式は水冷、そしてSOHC方式のVツインエンジンということで、ラインアップの中で最も現代的なスペックが与えられている。排気量こそ749ccと小さいが、パワー&トルクは必要にして十分。コンパクトで軽い車体のH-Dストリートにマッチする、扱いやすさが魅力だ。
<搭載ファミリー>
「H-Dストリート」