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【検証】どんだけハーレーに荷物が積める!?

――例えば、ハーレーで初めてキャンプツーリングに出かけるとしよう。そのとき、サドルバッグなどを標準装備したツーリングモデルなら何の問題もないが、スタイル重視のモデルの場合、「こんなにたくさんのキャンプ用品が積めるワケがない! 」と、さじを投げた人も少なくないハズだ。仮に何とか積めたとしても、走行中に荷物の落下を気にしてばかりで、せっかくのツーリングなのに楽しめない。というワケで、どうすれば上手に、そしてスマートに、たくさんの荷物を積載できるかにチャレンジしてみた。

キャンプグッズを入れたバッグをブレイクアウトに積載

1人分のキャンプグッズと、それらがすべて収納できるバッグを用意。これを2020年モデルのブレイクアウトに積載する。スタイリッシュなモデルだが、幸いなことにパッセンジャーシートがあるので、この上にバッグを積載できそうだ。

1人分のキャンプグッズとはいえ、その量は膨大。このグッズ選びもコンパクトに収納できるものを選ばなければ積載量が増す一方なので注意すべし。また、バッグに収めるときも、自分の腰と触れる部分には、なるべく柔らかいモノを配置するなど工夫も必要だ
ドラッグレーサーのようなシルエットで人気のブレイクアウト(2020年型)。コンパクトながらもパッセンジャーシートを備えているのでありがたい!
肝心のパッセンジャーシートは、おしりが余裕ではみ出すほど小さい。この上にバッグを積載するのは、かなり難しい気も……。実際にバッグをシート上に載せてみると、すぐに落下してしまう。ホントに大丈夫か!?

まずはツーリングネットで積載してみた

編集部アメミヤ所有の“ツーリングネット”で積載にチャレンジ。バッグの大きさに対して明らかに小さいネット(Mサイズ相当)だったので、かなり苦労したものの、“フックベルト”も使用しながらなんとか積載できた。

おそらくバイク乗りなら誰もが持っているであろうド定番アイテムがツーリングネット。しかしハーレーの場合は、フックを掛ける場所がほとんどないので活躍するシーンは限られるかもしれない
ネットのサイズをミスったが、コレしか持ってないので頑張って積載。ネットに付属のフックがすべてバイクにかかっている状態が理想だが、そもそもブレイクアウト自体フックをかかる場所がない(泣)。しかし、前側2カ所はなんとかフェンダーストラットに引っ掛けることができた。後ろ側は、できればウインカーにフックを引っ掛けたかったのだがネットが小さくまったく届かない。そこで“フックベルト”も併用して、何とか積載することはできた

走行5分で崩落

見るからに不安定な積載具合だったが、一応走れるか確認したところ、5分程度で崩落。しかも、なるべく車体を揺らさないようにソロソロと走ったのにご覧の有り様だ。

慎重に走っても5分で崩落。かろうじて頑張って載っかっている状態だが、完全に落下するのも時間の問題という感じ

ツーリングネットの敗因

バイクに荷物を固定するとき、荷物に対してテンションを強く掛けるほど安定感が得られるワケだが、ツーリングネットの場合、どんなに上手に使用しても基本的に一定のテンションしか得られないので分が悪い。例えば1本のロープや、両端にフックが付いた“バンジーコード”を使えば、グルグル巻きにしてテンションをキツくできるので、ネットよりも安定した積載ができるだろう。ガッチリと固定さえできれば、ソロシート仕様のツルツルのリアフェンダーの上であろうと積載できるハズだ。ただし、フェンダー上に荷物を載せる場合は、“キズ防止フィルム”や100円ショップなどで売られている“すべり止めシート”を使うこと。荷物が滑ることはもちろん、フェンダーへのキズも考慮しよう。

ROKストラップを使って荷物を固定する

そもそもハーレーには、国産車にあるような荷掛けフックはない。だからこそ、フックがなくても使える便利なグッズを使うべし。今回は“ROKストラップ”を使用。フックを掛ける場所がなくても使えることはもちろん、簡単にテンションを掛けて固定できるのでとても便利だ。

ROKストラップは、両端が輪っか状になっていて、長さ調節可能なバックルで接続された作り。今回は合計4本を使用した(スタッフ私物)
フックを掛ける場所がないときに重宝するアイテムがフックベルト。8の字状のヒモで、片側の輪にもう一方の端を通してフレームなどのパイプ部分に固定する。今回はROKストラップの長さを延長する目的で使用した

ROKストラップの使い方

使用方法は、1本のROKストラップのバックルを取り外して2本に分割。すると片側の端が輪っか(A)、もう片側の端がバックル(B)という状態になる。これをフレームなどのパイプに引っ掛け、Aの輪っかにBを通して固定(写真1)。分割したもう1本も同じように固定し、バックルで接続。その後アジャスターベルトを引っ張れば(写真2)荷物をガッチリと固定できる

実際にブレイクアウトに取り付け!

ハーレーのフェンダーストラットには、国産車のような荷掛けフックは存在しない。フックを掛けるとすれば、フェンダーストラット前部のわずかなすき間と、リアウインカーぐらいだ

上で紹介した使い方の要領で、フェンダーストラット左右に2本ずつROKストラップを固定。作業効率を考えてシートを取り外しているが、ストラット裏側にROKストラップを通すことができれば、シートを外さなくても大丈夫だろう。もう一方はリアウインカーに固定している

バッグに対してクロスするように2本のストラップで固定。走行中、荷物が前後にズレないようにしっかりとテンションを掛けるべし。とはいえ、ウインカーに掛けている関係上、チカラ任せにテンションを掛けるとステーが破損する可能性もあるので注意すること!

前述の2本でも積載は可能だが、走行中にバッグが左右どちらか一方に傾かないように2本のストラップを使い、直線的に固定。ストラット前方からリアウインカーに直線的にROKストラップを使用した。この際、若干長さが足りなかったために、フックベルトを併用して延長している。

ガッチリと積載完了!

どうっすか! 超スッキリ積載できたでしょ!? このストラップは何より使い方が簡単。バンジーコードのようにぐるぐる巻きにしなくともサッと付けられるし、テンションを強くかけられるのでとても便利だ。

しっかりとテンションを掛けて荷物を固定しているので、バッグを揺すってもズレない。これなら走行しても安心だ。車体からバッグを降ろしたいときも、ワンタッチバックルを外すだけなので簡単。ハーレー乗りにぜひともオススメしたいアイテムだ!

ちなみに現在発売中の【クラブハーレー8月号Vol.241】では、ほかにもスマートな積載方法を紹介しているぞ!

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