2025 キング・オブ・ザ・バガーズREPORT/6~#33カイル・ワイマンが確実にポイントを獲得し、シリーズチャンピオンに王手!!

8月15日から17日にかけての週末、オハイオ州にある「ミッドオハイオ・スポーツカーコース」にて、シリーズ第9ラウンドと10ラウンドが開催された。キング・オブ・ザ・バガーズは近年、“1開催につき2ラウンド行う方式”を採用しており、今期は全14ラウンドが行われる。前回の「ラグナセカ」で見事第7ラウンドと第8ラウンド共に制した#33カイル・ワイマン選手(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)は、現在2位につける#76ロリス・バズ選手(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)との差を76ポイントと大きく広げ、シリーズチャンピオンの最有力候補に。今回のレース結果によっては、それがさらに濃厚になるためファンならずとも見逃せないレースだ!!

予選で1分28秒019のベストラップを叩き出し、ポールポジションを獲得したのは#69ヘイデン・ギリム選手(RevZilla/Motul/Vance&Hines×HARLEY-DAVIDSON)。その後3周で競われた「キング・オブ・ザ・バガーズ チャレンジ ボーナスレース」で#1トロイ・ハーフォス選手(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)を0.469秒差で破って優勝した。
なお、#38ブラッドリー・スミス選手(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)は予選中に負傷して残念ながらリタイア。その代わりに今回急きょトラヴィス・ワイマン選手が出場した。

土曜日に行われた全9周で競う【ラウンド9】の決勝、好スタートを切ったのは#69ヘイデン・ギリム選手(RevZilla/Motul/Vance&Hines×HARLEY-DAVIDSON)。3周目には#1トロイ・ハーフォス選手(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)、#43ジェームス・リスポリ選手(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)、インディアンを駆る#45キャメロン・ピーターセン選手(SDI Racing)、#33カイル・ワイマン選手(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)で争っていた2位グループとの差を0.929秒まで広げる快走を見せた。しかし2位の#1トロイ・ハーフォス選手(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)がじりじりとその差を詰め、8周目にはテールトゥノーズの接戦に。しかしラストラップで#69ヘイデン・ギリム選手が途方もない走りを見せ、#1トロイ・ハーフォス選手に0.173秒差をつけてフィニッシュ。我らが#33カイル・ワイマン選手は3位、#43ジェームス・リスポリ選手が4位でゴールした。
「ミッション・キング・オブ・ザ・バガーズ」の2023年度チャンピオンの#69ヘイデン・ギリム選手が久しぶりに勝利を収めた。「この1年、本当に長かった!! 今シーズン初めての表彰台です。昨シーズンはかなり競争が激しかったので、ときには苦戦しましたが、ようやく再び足場を取り戻しつつあります。簡単に諦めるつもりはありませんよ」と、レース後にギリム選手は語った。
MotoAmerica Mission King of the Baggersレース結果~ミッド オハイオ レース1
1位 #69ヘイデン・ギリム(RevZilla/Motul/Vance&Hines×HARLEY-DAVIDSON)
2位 #1トロイ・ハーフォス(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)
3位 #33カイル・ワイマン(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)

日曜日に行われた【ラウンド10】の決勝、素晴らしいスタートを切ったのは#1トロイ・ハーフォス選手(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)。しかし1周を抑えることができずトップの座を#69ヘイデン・ギリム選手(RevZilla/Motul/Vance&Hines×HARLEY-DAVIDSON)に明け渡した。一方、スタートで出遅れてしまった#33カイル・ワイマン選手(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)は、オープニングラップで6位。同じチームのトラヴィス・ワイマン選手は、#97ロッコ・ランダース選手(RevZilla/Motul/Vance&Hines×HARLEY-DAVIDSON)と接触してコースアウトしてリタイアするなど、不穏なムードも流れたが、#33カイル・ワイマン選手も徐々に順位を上げ、5週目には3位に浮上。#1トロイ・ハーフォス選手も再びトップに躍り出た。そして迎えた最終ラップ、#69ヘイデン・ギリム選手がターン2で仕かけてリードを奪い返したが、ターン6でコースアウト。これによって#33カイル・ワイマン選手は2位に浮上し、#1トロイ・ハーフォス選手が優勝した。3位には#29タイラー・オハラ選手(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)が入り、#69ヘイデン・ギリム選手は辛うじてレースに復帰できたものの6位という結果に終わった。
MotoAmerica Mission King of the Baggersレース結果~ミッド オハイオ レース1
1位 #1トロイ・ハーフォス(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)
2位 #33カイル・ワイマン(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)
3位 #29タイラー・オハラ(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)
全14ラウンド中、10ラウンドを終えた時点で、首位は依然として#33カイル・ワイマン(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJET)で222ポイント、2位は149ポイントで#1トロイ・ハーフォス(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)が浮上。その後を#76ロリス・バズ(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)が129ポイント、#29タイラー・オハラ(S&S/INDIAN MOTORCYCLE)オハラが110ポイントとインディアン勢が続き、5位に#69ヘイデン・ギリム(RevZilla/Motul/Vance&Hines×HARLEY-DAVIDSON)が93ポイント、そして、#43ジェームス・リスポリ選手(HARLEY-DAVIDSON×DYNOJETが87ポイントで続いている。