進化し続けるハーレーファッションの歴史 【1900~1930年代編】
1903年に誕生したハーレー。120年ほどの歴史の中で進化してきたのはバイクだけではない。ライダーの身を守ると同時に、ファッション性も考えられたアパレルも進化を遂げている。そうしたハーレーファッションを年代ごとに見ていこう。今回はバイク黎明期1900年代からレースが盛んに行われるようになった1930年代までを紹介していく。
1900年代 ~モーターサイクル黎明期~
モータリゼーション元年といえる1900年代初頭、産声を上げたばかりのバイクは、まだ長距離を走るための乗り物ではなかった。そのため専用ウエアはなく、男性はテーラードスーツで乗ることが多かく、ドレスアップしてデートやピクニックに出かけることが多かったようだ。
1910年代 ~モーターサイクルがスポーツの一環として認知される~
ハーレー社がパーツとアクセサリー部門を設立した1912年ごろから、スポーツとしてバイクを楽しむことが一般的になると、専用のウエアやアクセサリーが登場。だがそれは乗馬用のウエアからデザインを流用したものだった。
1920年代 ~レーシングライダーのニットが広く普及~
ハーレー社がレース部門を設立した1913年、レーシングチームが結成された。当時のライダーは厚手のニットにモモがゆったりとした乗馬用パンツ、そして編み上げブーツがユニフォームとなっていた。1920年代にはレースで着られていたロゴ入りニットが一般に販売され、ファンの間で人気となった。
1930年代 ~安全性を考慮してレザージャケットが誕生~
1920年代からレザージャケットは存在したが、それは富裕層がオーダーして作るものだった。また、パイロットのためのフライトジャケットを着るケースも見られたが、フロントはボタン留めでバイク用としては使いにくかった。そうして1931年、ハーレー社が初めてバイク用をリリース。フロントをジッパー仕立てとし、着丈を短くした“デラックスレザージャケット”がライダースの起源となった。