空冷と水冷の違いって、つまりどーいうこと!?
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ハーレーダビッドソンのラインアップから空冷エンジンを搭載したスポーツスターが消え、新たに水冷エンジンを搭載した新世代モデルに代替わりして久しいが、いまだ“空冷スポーツスター”に乗りたいと思うファンは後を絶たない。とはいえ、ほかの現行モデルを見てみれば、ハーレーはまだまだ“空冷エンジン”が主流ともいえる。だからこそ、空冷と水冷について、あらためて考えてみようじゃないか。
空冷の最大の魅力はルックス!!
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空冷エンジンの魅力であり、最大の特徴はその“見た目”だ。プッシュロッドやロッカーカバーといった形状に並んで、ヘッドとシリンダーに無数の“フィン”を備えたルックスも、伝統を重んじるハーレーのエンジンに欠かせないものといえるだろう。だが、風でしか冷やせないため、風が当たる部分とそうでない部分、またフィンが長く放熱性に優れた部分とそうでない部分とで温度差ができやすいほか、オーバーヒートしやすいという宿命を抱えた冷却方式でもある。そのため、渋滞にハマってずっと動けず、エンジンに風が当たらない状況でいるとオーバーヒートしてしまう。加えて近年のハーレーは、のきなみ高圧縮化されているほか、日本のハイオクガソリンはオクタン価が低いために余計にオーバーヒートしやすいのである。しかしそれでもなお、エンジンが露出したオートバイには空冷エンジンこそが映えるとしてとても人気が高いのだ。
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安定した性能を発揮できる水冷エンジン
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エンジン内部に冷却水が通る通路を設けることで、“水の衣を着せたような状態”にしているのが水冷エンジン。冷却液はエンジン内を循環した後、ポンプによってラジエーターに送られ、そこで風によって冷やされ再びエンジンに送られる。そのためエンジンの温度を一定の温度に保つことが容易で、燃焼状況やひいては排気ガスの状態を一定にしやすく、現代のエンジンにおいては常識といえるほどに一般化しているのだ。
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オイルクーラーを付けても“エンジンは冷えない”!
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“オーバーヒート対策”としてオイルクーラーを導入しようと考える人も少なくないだろう。ミルウォーキーエイトなどの“空油冷エンジン”なら話は別だが、空冷の大排気量エンジンにおけるオイルクーラーは、あくまでも“高温によってオイルが劣化してしまうことを防ぐ”もの。劣化したオイルによってエンジンにダメージを与えてしまうことを防ぐという狙いだ。エンジンオイルがもっているいくつもの役割の中には冷却効果があることも事実だが、あくまでもたくさんある中の一作用であり、オイルによって冷やせるのはほんの少しにすぎない。最も有効な対策は、渋滞時は脇道にそれてでもエンジンに風をあててやることだ。
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ミルウォーキーエイトの“空油冷エンジン”とは!?
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現行モデルのビッグツインに搭載されている“ミルウォーキーエイト”エンジンは従来までの空冷方式ではなくは“空油冷方式”であることが特徴。これは、発熱量の大きな空冷大排気量エンジンを普通に走らせるための秘策的なもので、フレームの前方にある大きなオイルクーラーは、空冷エンジンのオイルクーラーと少しニュアンスが異なり、ここで冷やしたオイルによってエンジンヘッドまわりを冷却するためのものだ。
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