トライクファミリーってどんなハーレー? 2020年モデルや特徴、カスタムなど徹底紹介
ハーレーダビッドソンからリリースされているバイクには現在6つのファミリーが存在します。ここでは「トライク(TRIKE)ファミリー」をご紹介。ハーレー専門誌『クラブハーレー』が、ファミリーの特長や、最新モデル、カスタムモデルなど、多方面から魅力をお伝えします。
トライク(TRIKE)ファミリーの特徴
大型自動二輪免許を持っていなくとも、普通自動車MT免許で運転できる三輪モデル、それがトライクだ。ツーリングファミリー同様、エンジンはミルウォーキーエイトを採用し、力強い走りを実現。バイクともクルマとも違った乗り味が楽しめるモデルになっている。
前はバイク、後ろはクルマ!?
三輪バイクを意味するトライク。これまで日本で三輪バイクというと、バイクの横に乗車スペースを取り付けたサイドカーが主流で、ハーレーでも2010年までラインアップされていた。しかし、左右非対称の構造から右に曲がる時と左に曲がる時の運転感覚が異なることや、車幅が四輪以上に広くサイドカー側の車幅感覚がつかみにくい、といった欠点があった。それに対し、後輪を2本にしたトライクはサイドカーよりも運転がしやすいことから、ハーレーは2011年からトライクのラインアップを開始した。ちなみに、日本ではクルマの免許で運転できて、有料道路ではバイクと同じ軽自動車料金で通行できる、車庫証明がいらないなどのメリットも見逃せない。
サイドカーに代わって日本に導入
2010年までラインアップしていたサイドカー。基本的にツーリングファミリーのウルトラに、側車を取り付けたもので、その堂々としたフォルムから高い人気を誇った。
実は長いトライクの歴史
ハーレーが最初に発売したトライクは商用モデルのサービカーで、1932年に登場した。サービカーは1974年に生産を終了したが、その後、カスタムメーカーの手によって乗用モデルのトライクが登場。ハーレーも乗用のトライクを発売するようになった。
世界恐慌のさなか、小型トラックの代用として発売された三輪モデル「G サービカー(1932)」。商品の配達のほか、故障したクルマの修理などに活躍。また、警察では駐車違反の取り締まりにも使われた。
バイクとトライクの違いは?
二輪モデルのリア側を変えただけ、という風に見えるかもしれないが、実はトライクは二輪にはない特別な仕様になっているのだ。その主なものを紹介していこう。
曲がる時はハンドルを切る
バイクはカーブを曲がる際に車体を傾けて曲がるが、トライクはハンドル操作だけで曲がる。さらに、油圧式のステアリングダンパーを装備し、荒れた道でもハンドルが振られることなく、スイスイ走ることができる。
サイドスタンドはナシ
トライクは止まった状態でも倒れることがないので、バイクのようなサイドスタンドは装備されていない。その代わり、車体が簡単に動いてしまわないように、足踏み式のパーキングブレーキが備えられている。
乗ったままでバックできる
トライクはセルモーターに電動式のセルスイッチと共有のリバースを標準装備している。操作方法は、ボタンを押すだけ。これでバックすることが可能。傾斜した車庫からの出し入れなども楽にできる。
クルマのようなマフラー
ツーリングファミリーと同じエンジンからマフラーが2本出しされて、エンドはトランク部分の下に設置。まるでクルマのようなリアビューになっている。テールランプは各ホイールのフェンダーに設けられている。
バイクとトライクではこんなに違う!
<トライク>
運転免許区分:普通免許(MT)
高速道路料金の車両区分:軽自動車
ヘルメットの着用義務:なし
ETC車載器セットアップ:二輪車
<バイク>
運転免許区分:大型自動二輪免許(MT)
高速道路料金の車両区分:軽自動車
ヘルメットの着用義務:あり
ETC車載器セットアップ:二輪車