ハーレー「ブレイクアウト」が日本バイク オブ ザ イヤー最優秀金賞を受賞!!
2021年に「パンアメリカ1250スペシャル」が、その翌年には「スポーツスターS」と、外国車部門の最優秀金賞を受賞してきたハーレーダビッドソンだが、「第6回 日本バイク オブ ザ イヤー2023」においても外国車部門の最優秀金賞を「ブレイクアウト」が受賞。これによって3年連続の受賞となった。
この日本バイク オブ ザ イヤーとは、二輪車産業をリードする存在の日本が、単なる趣味趣向の強い道楽としてではなく、次の世代にも脈々と受け継がれていくようなオートバイ文化を広げようと、乗る、乗らないに関わらず幅広い層に認知され、注目されるアワードを目指して世界中に発信していくというもの。その審査は、今年度モデルの車両を対象にして、その年の人気、機能、デザイン等に優れたモデルをWEBによる一般投票と審査員による投票の合計で決定。その外国車部門において、ハーレーダビッドソンのブレイクアウトが最優秀金賞を獲得したというワケだ。
ブレイクアウトって、どんなハーレー!?
リアタイヤに240mmという極太サイズ、そしてフロントホイールには21インチの大径サイズを採用。いわゆるベーシックなバイクの中では、それだけでも異端だが、フロントフォークを大胆に寝かせて、まるでドラッグレーサーを彷彿とさせるド迫力のロー&ロングのフォルムを実現。
「ドラッグバー」と呼ばれる一文字のハンドルと足を前方に投げ出すフォワードステップをはじめ、カスタムマシンさながらのルックスで日本で高い人気を誇るモデルだ。
その最新型となる2023年モデルは、ハーレーのラインアップの中でも排気量の大きな“ミルウォーキーエイト117”エンジンを搭載。加えて容量を増やした大きな燃料タンクや新デザインのホイールを採用し、さらに魅力的なモデルへと進化しているのだ。
ハンドルは幅広なドラッグバーを採用。2023年モデルから新たにハンドルバーを支えているライザーの高さを変更し、これまでより乗りやすいポジションを実現している。
フロントホイールは大径の21インチサイズ。かつてはチョッパー風スタイルのソフテイルの定番サイズであったが、現在クルーザーで21インチを採用するのはブレイクアウトだけだ。2023年モデルからカスタムテイストを強調したデザインのホイールに変更し、スタイリングの完成度を高めている。
ブレイクアウトの個性ともいえる部分が極太のリアタイヤだ。この太さがあってこそ迫力のスタイルを実現しているといえるだろう。また、この太さゆえに乗り味は若干クセ強めだが、それでもこのマッチョな力強いスタイルが魅力で、日本ではダントツに人気が高いのだ。
2023年モデルから、数種類存在するミルウォーキーエイトの中でも排気量が1923ccとかなり大きな117エンジンを新採用。同時にエアクリーナーもカスタムテイストが色濃く人気の高いエルボータイプに変更されている。
LEDヘッドライトによって個性的な表情となったフロントまわり。湾曲したレンズが未来的でもあるが、これもブレイクアウトならではの顔ツキだ。
タンクは2022年モデルまで13.2リットルの小ぶりなモノを採用していたが、2023年モデルから約43%容量を拡大した18.9リットルタンクに変更。また、クルーズコントロールも備え、ロングランでも不安のない走りが可能になった。美しいクロム仕上げのダッシュパネルなど、ハーレーらしいディテールも復活している。
2023年モデルからサイドカバーをはじめクロムパーツが増え、豪華さが増している。また、サイドカバー下に備えたリモート調整ダイヤルで、プリロード調整が無段階で可能なリアショックを装備している点もブレイクアウトならではといえる。
フォワードタイプのステップがやや遠いと感じるものの、2022年モデルと比較して高い位置になったハンドルによって身長171cmのライダーがまたがってもポジションに違和感はない。むしろ乗りやすさが向上しているといえるだろう。
シート高は665mmと圧倒的に低いため、身長171cmのライダーで両足はヒザが曲がるほどベッタリと着く。そのため安心感は絶大でまったく不安を感じることはない。